家を買う時に読むブログ

住宅購入に役立つお金のことを解説

住宅購入の予算は、他人を参考にしても無意味

今日のテーマは、

安全に返済できる住宅ローンの金額はどのくらい?

についてです。

 

ライフプラン相談会でよく質問されることに、「みなさんどのくらいの金額の家を買うのですか」というものがあります。

 

世間では多くの人がいくらの家を買っているのかを聞いて、同じにしたいと言うのです。 

 

家を買うって、不安ですよね。中古車を買うだけでも緊張するのに、家となると不安を通り越して恐怖感があります。

 

住宅メーカーからもらった見積書を友だちや同僚に見せたあとで、「みんなに高いと言われたので買うのをやめます」と言い出す人も少なくありません。根拠など何もない他人の意見に影響されるほど、他人と違うことに恐怖を感じる人は多いのです。

 

気持ちは分かります。

 

日本人に特有の感性だと言われていますが、「人と同じが安心」という心理でしょう。

高い買い物、一生に一度(たぶん)の買い物、他人から批評されやすい買い物であればなおさらその心理が働きます。

住宅もそうだし、結婚式場もそうです。

 

しかし厳しいことを言いますが、この感性は買い物を失敗する原因の一つです。

自分で考え、自分で情報を取りに行き、専門家の意見を参考にしながら自分で決断することが出来ないのであれば、住宅購入はやめておくべきです。

ことあるごとに被害者意識を持ちやすくなるし、自分の買い物に満足し幸福を感じることが一生ありません。疑問や不安があっても専門家に相談せず、同僚の意見ばかり求めるようになります。

 

他人は他人だし、他人と自分は収入も家庭の事情も違うはずです。同じ職場の同僚だから収入が似ている=同じ予算でなければならない、と考えているのであれば間違っています。貯蓄や家族構成が同じではないでしょう。同じ収入だから同じ人生になるわけではないのです。

 

・・・と世間の平均値を知ることに意味は皆無なのですが・・・

 

あくまでも参考までの統計データです、と前置きしたうえで、次のような表をお見せすることにしています。

 

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これはフラット35の利用者の平均値です。これによると土地付注文住宅を買う人で4256万円(全国平均)です。

 

かなり高いと思うかもしれませんが、あくまでも平均値です。

世の中には1億円をゆうに超える注文住宅を購入する人も少なくありませんし、リタイア世代を中心に超ローコスト住宅を購入する人たちもいます。年収が数億円の人もいれば、もっと庶民的な金額の人もいます。

その人たちを全部含めた平均です。

 

ちなみに弊社で相談を受ける世帯の平均購入価格は、全国平均値とほぼ同じで約4300万円です。(※2015年〜2020年)

しかしその平均値4300万円の内訳は誰一人同じではありません。

 

 

価格の高い土地に小さい家を建てても、安い土地に大きな家を建てても、4300万円であれば4300万円で同じです。

自己資金が2300万円あり、住宅ローンを2000万円借りても、自己資金0でフルローンを借りても、4300万円は4300万円です。

結婚したばかりの25歳でも、退職まであと10年の55歳でも、4300万円は4300万円です。

 

4300万円という平均値はあっても、いろいろな年齢、職業、年収、家族構成、貯蓄額など人によって事情は違います。

4300万円の新築住宅を購入したとしても、親の死亡保険金を使って現金で購入したケースが数件ありました。住宅ローンを使わないので年収は関係なくなります。維持費さえ払えたら済みます。

 

みなさん、ライフプラン相談会に参加し、自分にとって欲しい家と安全な予算を打ち合わせた上での結果が4300万円の平均値だということです。

そこで算出された予算が2000万円であれば、世間の平均よりも安い家を買うしかありません。逆に欲しい家の仕様が明確で、支払いに余裕があると判断できれば、平均値以上の家を買うのも可能になります。

 

長々と書きましたが、世間の平均値は全く考慮しなくてもいいのです。意味がありません。

 

自分にとって、安全な予算、安全な建物の在り方、安全な土地の選び方は他人と違うのです。

 

まずはライフプラン相談会に参加してください。

 

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