今日のテーマは
住宅ローンのボーナス併用払いと毎月払い、総支払額はどちらが多い?
です。
この疑問は相談会でよく質問されることのひとつです。
まず、住宅ローンの返済方法には主に二つの方法があります。
・ボーナス併用払い
これはボーナス時(例えば7月と12月)の返済時に普段の月よりも多く支払うという方法です。
例えば借入額4000万円の場合、毎月返済分2400万円、ボーナス返済分1600万円と設定します。
金利1.5%、40年返済、金利変動なし、元利均等返済として計算してみると
となります。
毎月の返済額を低く抑えることが出来るので、生活設計が楽になるのがメリットです。
余談ですが、「ボーナス時に20万円」という設定はできません。あくまでも「ボーナス返済分」として元金の割合を最初に設定し、年に二回払いの計算をします。金利が変動すればボーナス返済分も変動するので、あらかじめボーナス時の加算額を固定することはできません。
・毎月払い
これはボーナス時に返済額を加算せずに毎月返済する方法です。
上記の例で計算してみると、
となります。
メリットはボーナスをあてにしない返済計画なので、万が一職場がボーナスカットをした場合も返済に影響が出にくいということです。
弊社の相談会では、半数以上の世帯がボーナス併用払いを選んでいます。やはり毎月の生活に余裕があるほうが安心感があるようです。
しかし、実は返済方法によって返済総額が変わるということはご存じでしょうか。
計算して比較してみると、若干の違いがあります。
・毎月払いのほうが利息は少し節約できる
以下の条件で計算してみました。
借入額 4000万円
金利 1.5%
返済期間 40年
ボーナス返済分 1600万円
返済方式 元利均等返済
ボーナス併用払い 53,265,280円
差 48,318円
毎月返済のほうが総支払額が少なくなりました。
これは、ボーナス返済分が、年二回返済という変則払いであるせいです。半年に1回しか支払わないため半年間は元金が減らないため、若干ですが利息が高くなります。
金利が高くなるほど、この差は大きくなります。将来金利が上昇した場合、ボーナス併用払いは不利となります。
ただし、深刻に悩むほどの損得の差ではないとも言えます。
毎月のやりくりを考えて、自分にとって安全に返済できる方を選択していいと思います。
個人的には、公務員や大手企業勤務などボーナスカットが考えにくい職業の方以外は、毎月払いにすべきと考えます。コロナ禍で業績が落ち込みボーナスカットが行われた企業も珍しくありません。また、転職先の企業でボーナス制度がないことも考えられます。
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