長岡FP事務所のブログ

住宅購入のお金のこと

もっと長期的な視点でお金の価値観を考えてみる

今日のテーマは

10年後、20年後のお金の価値観について考えてみる

です。

 

弊社代表の長岡は、1971年生まれです。高校を卒業したのは1990年。ちょうどバブル経済の最末期に卒業しました。

当時、まだ18歳だった私にも景気の過熱ぶりは分かりました。銀行に預けただけで増える預金、数百万円にも及ぶボーナス支給、買値の数倍で売却できたマンション、六本木に連なる高級輸入車。当時まだ大学生でしたが、大学の駐車場にはBMWメルセデス、高級国産スポーツ車が並んでいたのを覚えています。

 

もちろんバブル景気とはいえ、誰もがその恩恵を受けたわけではありません。地方に住む大半の人や地方公務員にとってはほとんど無関係の好景気だったと思います。

 

しかしこの短いバブル景気時代に形成された日本人の「お金観」が、平成時代を通して日本人をがんじがらめにしたような気がします。

 

そのお金観とは・・・

貨幣で手に入れられるもので幸福度をはかる、という価値基準です。

 

例えばこのようなものですが、身に覚えはないでしょうか。

 

・「会社の〇〇さんがメルセデスを買った。うらやましい」

・「同級生に久しぶりに会ったらロレックスをつけていた。うらやましい」

・「成功とは、年収が上がることである」

・「成功するためには、夢のリストを書かなければならない」

・「成功者は、みな高級車に乗っている」

・「成功したら、豪邸を建てたい」

・「物欲を持つのは良いこと、成功へのエネルギーになる」

・「成功して家族にいい思いをさせたいので、家に帰らず夜遅くまで働く」

・「株式投資をして大きな資産を作りたい」

・「FIREしたい」

 

これらは平成時代にありとあらゆるところで見聞きした価値観です。かつて「昭和っぽさ」があったように、「平成っぽさ」とはこの価値観のことでしょう。

 

お金があれば手に入るものによって、自分の幸福を測ろうとしていたのです。

 

でも次第に、それはちょっと違うのではないか?と思い始める人が増えているような気がします。

起業をして成功したのでフェラーリに乗って、などという光景は平成中期のヒルズ族と呼ばれた人たちに見られましたが、それを今やったら失笑されることでしょう。同じように、将来の夢を問われて欲しい高級ブランド品や高級車の名前を挙げたら、感受性がアップデートされていない人と思われかねません。

私がかつて在籍した金融会社では、高級輸入車に乗ることが成功と信頼の証のように思い込む人たちがたくさんいました。やはりそれを今やったら勘違いでしかありません。残念ながら今も価値観のパラダイムシフトに気づいていないようですが…

 

最近は、お金を払って幸福を買うような行為を軽蔑する風潮も生まれています。一家のお父さんがいくら昇給したからと言ってポルシェを買っても、家族は幸せにはなりません。考えてみれば当たり前の話ですが、平成時代はそれが家族全員の幸せなのだと錯覚したのです。

 

お金を手に入れ、お金で買えるアイテムに散財しても、さほど幸せにはなれていない。残念ながらこの価値観のコストパフォーマンスの低さに気づいている人が増えているように思います。

 

だからこそ、若い世代はもう高級車や高級時計には見向きもしないのです。コスパが低い行動だと答え合わせが終わった価値観には興味がなくて当たり前です。今の若者は高級車を欲しがらないから草食だ、などと説教をするおじさん世代は軽蔑されるだけでしょう。

同じように、貨幣を多く手に入れるために家族や人生を犠牲にすることも、もう受け入れられません。成功を夢見て寝ずに働いた、などおじさん世代の武勇伝などもう価値はないのです。不必要な残業はせず定時で帰る、当たり前の話です。

 

では、お金の価値観はどのようにアップデートすべきなのでしょうか。

何が幸福で、何を資産として積み上げるべきなのでしょうか。

 

まずひとつは、「お金はさほど多くは必要ない」という価値基準が必要かもしれません。

 

幸福を貨幣で手に入れることがコスパが低いと分かったわけですから、最小限の収入でも生活できるのだといったん考え方をリセットすべきです。

ということは当然、労働観が変わり働き方も変わってくるはずです。

 

20代の私がそうだったように、プライベートをすべて犠牲にして深夜まで仕事をすることはナンセンスになることでしょう。それで私は低所得者でしたから滑稽なものです。だから「成功したい!お金持ちになりたい!」と時代錯誤な価値観に洗脳され、様々な商売に手を出してはさほどの収入にもならず、人生の時間を浪費させ泥沼化していったのだと自覚しています。

思い出すと今も辛くなります。私の価値観が古すぎたのが原因です。

 

私の場合、自分のお金の問題を解決したのは、その古い価値観を手放したからこそでした。たくさんの収入は必要がない、成功者となる必要はないと決めた時から、むしろお金に不自由することは無くなりました。「平成っぽいスタイルの成功願望」にはもうお金は集まらないのです。

 

この2022年になろうとしている今日でも、通貨をたくさん手に入れることを成功だと思い込み、様々なビジネスや投資話、起業の成功談に惑わされる人が後を絶ちません。意識高い系の投資サークル、不動産投資、ネットワークビジネス、暗号通貨、フルコミッションの営業マン、などたくさんあります。それが悪いわけではありませんが、コスパの悪い価値観を追い求めた結果、金銭も人生の時間も個人の信用も失っていては目も当てられません。

 

相談に訪れる方々、特にスモールビジネスのオーナーには、家族との夕食がめったに出来ない仕事の仕方は、もう止めましょうとアドバイスしています。平成スタイルの成功願望とは距離を置きましょうとも言っています。

たとえ「成功」し頑張ってお金を稼いだとしても、ストレスと古い価値観のせいで高級車や高級時計、ハイリスクの投資に散財してしまうのですから、意味がありません。

 

アップデートすべき価値観のもうひとつは、「関係性」ではないかと思っています。

 

夫婦関係、親子関係、友人関係、コミュニティをはじめとする身近な関係性から、仕事の取引先との関係性、Twitterやブログなどソーシャルアカウントでのフォロワー・フォロイーとの関係性、ネット上などで向こう側の目に見えない人たちとの関係性です。

 

この関係性がお金と密接に結びつくのです。

例えばTwitterでフォロワーが100万人いると、平均的に1億円の売り上げにつながると言われています。そこでの関係性に1億円の価値が付くということです。勘違いしてはいけないのは、100万人の「見込み客」がいるのではなく、「それいいね!」と共感してくれる「友達」が100万人いるということです。

 

それは大きすぎる話だとしても、家族関係が良好であるだけで散財してモノを買い揃えるようなことはしないでしょう。コミュニティとの関係性が良好であれば、スモールビジネスのオーナーは安定した収入が得られます。友人関係が順調であれば、ビジネスの案件を紹介し合うチャンスが増えるでしょう。友達がたくさんいれば、困ったときにアイデアを交換するチャンスもたくさんあるはずです。

これらの関係性では、平成時代のようなお金ありきのものではなく、あくまでも評価と信頼を積み上げた先にお金が生まれるのが特徴です。

 

だから関係性(他人からの評価)こそが資産となっていきます。

 

10年後、20年後には「貨幣としての成功を夢見て、他人との関係性を粗末にする人、他人から信頼を搾取するような商売をする人」はお金に困ってしまう世界になるでしょう。

かつては一匹狼的な商売人がお金を稼ぐ時代でしたが、もうこの日本ではそれはありません。

 

自分の扱う商品を売り込みたくてロータリークラブ青年会議所などの非営利団体に参加するような前時代的な営業マンは軽蔑されていることに気づいていません。

他人から受けた非金銭的な好意に鈍感で、非金銭的な好意で返礼することが出来ない人も、これからの時代にはお金で困ることになるでしょう。

言葉巧みに他人を食い物にするネットワークビジネスのような古い商売は、すでに現代ではまともな知性の人は決して関わらないはずです。

「世の中しょせんお金だ」と言うのは、残念ながらお金のない人たちばかりです。

 

目先のお金儲けではなく、まずは周りの人に対して、あるいはSNS上において人の役に立つことや信頼と評価を得ることを優先していくべきです。

 

これは決して道徳の問題ではなく、近い将来の「金銭的な豊かさ」「人生の自由」に繋がらる価値観だと考えています。

 

あと10年後には、全く想像もしていなかった新しい富裕層が出現することでしょう。

 

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