長岡FP事務所のブログ

住宅購入のお金のこと

同居婚なら20代でも遺言書を作成すべき

今日のテーマは

家を買ったら遺言書を作成しましょう

です。

 

遺言書と聞いて、何をイメージするでしょうか。

 

おそらく80代の高齢者、それも裕福な資産家が用意するものと考えているかもしれません。

確かに遺言書は資産を持つ人が、遺族間でトラブルとならないように事前に遺産分割を指示しておくための手続きです。

 

本来、遺産分割には法律でルールが定められています。配偶者がいる場合、子がいる場合など、様々なケースで法定相続人が誰か、どんな割合で分けるべきかなど明確なルールがあるのです。

 

しかし、そう簡単にいかないのが相続です。

家族親族の中で揉めに揉めまくることも珍しくありません。

 

例えば次のようなケースを想像してみてください。

 

【家族構成】

・夫(29歳 初婚)

・妻(35歳 再婚)

・子(10歳 妻の連れ子)

・子(8歳 妻の連れ子)

・子(1歳 現在の夫との子)

 

この家族が家を購入したとします。

 

土地は夫の実家の敷地内で、夫の父親が所有しています。

・夫の父親から住宅購入資金として500万円の援助を受けています。

・住宅ローンの借入額は4000万円で、夫の単独債務です。

団体信用生命保険は、夫に100%。

・夫には兄と姉がいます。どちらも県外で家庭を持っています。

 

こういう状況で29歳の夫が亡くなったらどうなるでしょうか。

 

まず、住宅ローンは団体信用生命保険の保険金で完済されます。

ここまではいいのですが、土地と建物の名義を妻に変更しようとするとトラブルが発生するでしょう。

 

ポイントは次のようなものです。

 

・夫の親にとって、赤の他人である「妻」に自宅の隣の土地の名義が渡ってしまう。

 

・「妻」が再婚する場合、夫の親にとって目の前で赤の他人が生活することになる。

 

・土地と建物の名義が妻に渡っているので、妻が亡くなったら「再婚相手の男性」の名義となる。(全くの赤の他人にさらに渡る)

 

・息子に援助したつもりの500万円が無駄になった気になる。

 

・夫と連れ子二人が養子縁組をしている場合、両親が亡くなった後で実家の相続に連れ子が法定相続人として権利を持つ。

 

・夫の兄と姉、連れ子、実の子の間で実家の相続分割で争うことになる。

 

実家や実家の敷地内で暮らすということは、どうしても両親の生活の一部で生活するということです。

 

両親にとっては実の息子がいてこその妻と連れ子であり、息子がいなくなったら妻と子は「ここには住まないでほしい」と思うのが自然です。日本人にとっては「土地」というのはお金よりも時に重い価値を持つものです。「先祖代々」という言葉が今でもあるように、土地の所有権が他人に移動することに神経質になるものです。

息子が死んだから出ていけ、とは、冷たいように感じますがこれが本音でしょう。

 

この状況では、妻と子供は夫が残してくれた家から引っ越すのが賢明だと思います。

 

そこで必要なのが遺言書なのです。

 

まだ29歳であっても、遺言書を残すことで妻と子供に嫌な思いをさせずに済むかもしれません。

 

遺言書で次のようなことを指示すれば上記のようなもめ事は避けられます。

 

・自分の死後、新しい家は妻が相続すること

 

・父親には、支援してくれた500万円分と、建物を建てた土地の代金として死亡保険を残すこと

 

・両親の死後、実家の建物を自分の子供に相続してもらえるよう、兄と姉には代償相続として生命保険を残しておくこと

 

など、主に両親への代償として金銭を残す旨を伝えるといいと思います。

金銭で両親やきょうだいには我慢してもらうということです。

 

もちろん、自分の死後に妻がどういう人生にしたいのか確認することは大切です。せっかく買った家に住み続けたいのか、それとも夫の両親の目の前では暮らせないので引っ越したいのか、それぞれで遺言書の内容が異なります。

 

極力、両親と同居したり、同じ敷地内で生活するのは避けた方がいいのですが、そうもいかないケースもあるでしょう。

 

絶対にしてはいけないのは、「自分の両親はそんな冷たい人ではない」と夫が思い込むことです。

冷たい人ということではなく、お金や相続の問題は感情のもつれを必ず生むのです。

 

自立した大人として、遺言書で最後の責任を果たすべきです。

 

遺言書は20代であっても家を建てたら必要ではないでしょうか。

 

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