長岡FP事務所のブログ

住宅購入のお金のこと

【住宅ローン】安全に返せる借入額の求め方

本日のテーマは

 

住宅ローンを借りられる金額と、実際に返せる金額の目安

 

です。

 



住宅購入を検討している人は、こんな言葉を耳にしたことはないでしょうか。

 

「住宅ローンを借りられる目安は、年収の6倍まで」

 

聞くのは6倍であったり7倍であったりしますが、実際のところそのような目安はありません。

 

正しくは、次のような計算式があります。

 

借入可能金額=(税込み年収×30%)÷12÷(①表の数字)×100万円

 

①表

 

例えば年収350万円の会社員で、35年返済、自動車ローンなどの借入は無しの場合、

 

(350万円×30%)÷12÷4428×100万円となり、借入可能額は1976万円です。

 

税込みの年収の約5.6倍とも言えます。このことから、年収の6倍という目安が広がったものと思われます。

 

この計算式は銀行によって細部が異なります。

また、職業や勤続年数や年収、現在の負債などの要素によって借入可能額が変動します。

 

ちなみに住宅ローンの審査は、審査用の金利を使っています。3%~4%という高い金利で年収に対する返済比率を計算し、借入額を決定しています。

 

1976万円のフルローンでは、いくら地方都市でも土地付きの住宅を購入するのは困難でしょう。特に注文住宅は不可能に近いので、ローコスト住宅か建売住宅ということになります。

 

「では建売住宅にしよう!1976万円なら借りられるのでその範囲で選ぶとする!」

と考えるかもしれませんが、それは早計です。

 

購入後の支払額は住宅ローンの返済だけではない

 

1976万円を借りると、35年間の毎月の返済額は55799円です。

金利1%で変動しない場合

 

今の家賃が毎月65000円なので余裕でしょ!と考えるかもしれません。

 

しかし持ち家は維持費がかかるのです。

 

この維持費は支払い時期がだいたい予測できます。その時期に備えて貯金をしておく必要があります。

 

では維持費はいつ、どのくらいかかるのでしょうか。

 

一般的な建物の維持費(最低限)

 

5年目 

 

火災保険・地震保険の更新 15万円程度

防蟻処理 20万円程度

 

10年目

 

屋根外壁の塗り替え・他修繕 120万円程度

エアコン2台交換 60万円程度

給湯器交換 70万円程度

火災保険・地震保険の更新 15万円程度

防蟻処理 20万円程度

 

5年目に35万円、10年後に285万円の支払いが予測されます。

(この他にも固定資産税や都市計画税、将来のリフォームが必要ですがここでは省略します)

 

5年目に必要な支払いのために貯蓄をするとしたら、毎月5833円です。

10年目に備えて貯蓄をすると、さらに23750円が必要です。

 

合計、維持費のための積み立てとして29583円が必要という計算です。

 

前述の住宅ローンの返済額55799円に、維持費の積立額29583円を足すと、

85382円の支出となります。

 

1976万円の住宅ローンに対する本当の支払は、月85382円なのです。

 

今の家賃が65000円だとしたら、約2万円の支出増となってしまいます。

 

支出増の対策は?

 

2万円の支出増となるので、これを対策するためには、今の家計から毎月2万円分の節約をしなければなりません。

 

そのためには

 

・生命保険の掛け金の削減

・携帯電話の料金プランの見直し・格安SIMへの変更

 

などを検討した方がいいでしょう。

しかし、新居の光熱費はアパートの光熱費よりも高くなるため、それらの節約だけでは足りません。

 

年収が高く支払い能力があるのであれば問題はありませんが、ギリギリの家計でやりくりしている場合、不測の事態が起これば家計破綻を起こしかねません。

 

せめて10年後の維持費くらいの貯蓄(300万円程度)を持って、住宅購入に臨むのが無難です。

 

 

安全に返済できる借入額は、自己流での計算では無理があります。また、住宅メーカーで紹介される生命保険会社の営業マンに相談すると、貯蓄目的の生命保険(変額保険やドル建て保険)を勧誘され、本格的に家計に行き詰まる危険があります。維持費の貯蓄よりも保険の支払を優先させた結果、その保険の掛け金を支払えず大損を承知で途中解約する顛末となるのです。

 

必ず住宅専門のファイナンシャルプランナーに相談して検討を進めてください。

 

 

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