こんにちは。住宅専門ファイナンシャルプランナーの長岡です。
今日の話題は、家を買ってはいけない夫婦の「残念な特徴」です。
記事の内容は少し辛辣な内容かもしれません。
筆者は今まで4,000世帯以上の夫婦関係を見て来ましたが、その中では残念な気持ちになる光景が多くありました。
「家を買ってはいけない・・・」そう強く思わせる光景です。
家を買うという行為には、論理性が非常に重要です。住宅とは工業製品であり理屈の塊です。住宅ローンは金融商品であり、返済は法律で定められた義務です。住宅メーカーとの契約で買わされる文書は法律に則っていて気まぐれで覆すことはできません。
ノリでは買えないのが住宅です。
もちろんマイホームは家族との生活の舞台ですから、感情も大切です。しかし感情を振り回しているだけでは、住宅購入という契約行為は成り立ちません。
家を買う時には、感情を大切にしながらも論理的な最適解を導き出すようにして、検討するものなのです。予算を慎重に決め、建物の性能とベネフィットを比較検討し、間取りを考え、金融機関でローン契約をし、税金面での義務を確認し、ライフプランニングをし、ハウスメーカーと契約をするのです。
それをサポートするために住宅営業マンやファイナンシャルプランナーがいます。
厳しい市場環境の中でもいい家を手に入れ、安心の人生を送れるように多くの専門家が協力してくれます。
にもかかわらず、住宅購入後に明らかに不幸になっている人が少なくありません。
安いというだけでローコスト住宅を買って後悔したり、無謀な予算の家を買って破綻したり、幼稚な理由で離婚したり、メンテナンスする貯金がなかったり、多重債務者になったり。
家を買ったのが失敗だったのです。
「だから買う前にあんなに忠告もアドバイスもしただろう」とプロたちは残念な気持ちでいっぱいになります。
全て夫婦の関係性が失敗を呼び込んでいました。
この記事では、こんな状態の夫婦なら家を買ってはいけないという特徴、兆候をご紹介していきます。
「ああ、これ我が家だ」と思ったら、ぜひご夫婦で当社のライフプラン相談会をご利用ください。
ハウスメーカーで夫婦喧嘩をし、泣き散らし、誰かのせいにする残念な夫婦
当社はハウスメーカー各社から依頼を受けて、住宅購入予定者のライフプラン相談会を行うことが多々あります。
家を買うなんて高所得で立派な職業の人達ばかりなんだろうなと思う方もいるでしょう。もちろん高所得の方もいますが、圧倒的多数はさほど所得が高くありません。
限られた所得の中で住宅ローンを返済していくことになるので、住宅購入の現場では常に緊張が走ります。夫婦からしたら見たこともない大きな金額の借金をする瀬戸際ですから、まさに不自然な状況が目の前に広がるのです。
そうなると論理的に物事を考えられず、パニックを起こすことが少なくありません。
パニックを起こすとこのような状態になる夫婦が見られます。
- 夫婦喧嘩を始める夫婦
- どちらかが無関心の夫婦
- 自分たちで決断ができない夫婦
- 決断ができないことすら誰かのせいにする夫婦
- 何が嫌なのか言わずに泣いて駄々をこねる夫婦
とても大人とは思えません。まるで中学生か高校生のようです。
家を買う時に夫婦関係の「幼稚さ」が露見してしまうわけです。家を買うことすらままならないのは、金銭の問題のようでいて実は夫婦関係の未熟さのせいです。
住宅営業マンはそれで家を売りたいわけですから必死なのですが、ファイナンシャルプランナーとしては「もう買うのは辞めなよ・・」と冷静に傍観することもしばしば。
夫婦として家を買うまえにやるべきことがある、と強く思うのです。
家を買うべきではない夫婦の特徴を詳しく見ていきましょう。
家を買ってはいけない夫婦の特徴
会話が全くない夫婦
普段からコミュニケーションが希薄な夫婦が家を買おうとすると、例外なく上手くいきません。結局住宅を諦める夫婦がほとんどです。
ハウスメーカーの展示場に夫か妻か、どちらか一人だけでやってくるのが特徴です。夫婦間での話し合いが全くないまま、片方が展示場を見歩いています。
信頼できる優秀な営業マンの多くは、夫婦が揃わないと商談テーブルに座らせません。あまり頻繁に一人で展示場に行くと、最終的には避けられてしまいます。
案の定、もう片方の配偶者もやって来ると、興味が薄く白けています。それでも話を進めていくと・・・多くは夫婦喧嘩に発展し、計画は立ち消えに。
どうして「家を買いたい」という会話すら夫婦で出来ていないのか。その状態で35年間も住宅ローンを返済していけるはずがありません。
「夫婦で話し合った結果、今は買うのは止めておこうということになりました」
「え?いまそのレベルの話をしてるの?」と驚いてしまいます。
住宅営業マンが最も嫌がるシチュエーションがこれです。
ウソをついている夫
これは圧倒的に男性に多いのですが、夫が嘘をついているのは住宅営業マンやファイナンシャルプランナーはすぐに気づきます。
「消費者金融からの借入がある」
「過去に金融事故があるが妻に言っていない」
「不貞をしてお金がかかっている」
「金銭トラブルを抱えている」
「妻に伝えているよりも貯蓄がはるかに少ない」
隠しごとや嘘があれば、商談の論理性は崩壊します。正論が通じない人になってしまうのです。
「何をアドバイスしてもなぜか正解に向かっていかない謎の人」がこれです。
理屈が分からない妻
感情を優先して生活している人に多く、妻だけではなく夫にもいます。
たとえば、ファイナンシャルプランナーがこんなアドバイスをするとします。
「生命保険料が家計を圧迫しています。団信を活用すれば半額程度まで下げることが可能です」
そうすると妻はこう言うのです。「保険が無くなるのは不安です!」
いやそうではなく、保障を下げずに掛け金を安くして、節約した分を貯蓄に回すべきというアドバイスなのですが・・・この理屈が理解できないのです。
また、「メンテナンス費用など維持費も考慮すれば、ローコスト住宅は決して安い買い物ではない」と伝えたとします。
この場合も、「高い家は無理です無理です」と連呼します。
いや、メンテナンス費を含めたら一生のコストが高くなるという話ですが・・・と思うのですが理屈が通じないのです。
すべては表面的な印象でしか判断できないので、安物買いの銭失いになる選択を必ずします。
イニシャルコスト(購入価格)だけで比較し、一番安い住宅を選ぶ。しかし10年後に屋根外壁のメンテナンスが必要になると「そんなの聞いていない」と怒り出すのです。
日常生活で論理性が求められる仕事に従事していないため、論理的思考の訓練が全くできていないのかもしれません。
すべてを感情、感傷、印象でしか捉えられないのが特徴です。
これでは高額商品を買って成功することは絶対にありません。
親離れできない夫
結婚もして子供もいるのに、親の顔色をうかがってばかりの夫。親が家の購入に難色を示すと夫婦間の話し合いもそっちのけで、勝手に計画を止めてしまう。
「親が反対したので家を買うのはやめます!」と大の大人が恥ずかしげもなく言うわけです。
自立した大人には信じられませんが、こういう男性は本当に多くいます。親も親で、子供が自立した大人だという意識がないため平気で口出しをしてくるのでしょうか。
もはや住宅購入以前の問題です。
親離れに限らず、こんなことを言う男性までいます。
「親戚やいとこが近くに住んでいる場所の近くに家を買いたい」
それはなぜですか?と質問しても明確に答えられません。親戚に子供を預けたり、ご商売の都合で近隣に在住する理由があるのですか?と訊いても、そうではないようです。
まるで小学生の夏休みのような感覚なのでしょう。
このような夫の幼稚な感覚に妻も慣れきっていると、夫婦ともに論理的な思考は不可能になります。
家が欲しいかもしれないけれど、契約行為にたどり着くための実務能力がないのです。
家を買うほど大人になっていない。その一言です。
失敗を恐れて何もできない妻
後悔したくないので何も決められない、という落語のような状態にいる人も多くいます。
もちろん誰しも失敗はしたくないものですが、石橋を叩き過ぎて崩落させるタイプの人は生きづらさすらあるのかもしれません。
「宝くじが当たったら買います」
「10年後に買いたいので勉強中です」
「焦りたくないです」
「失敗したくないです」
そう言い続けて50歳になっていると、家をローンで買うのはもう不可能です。
奇跡的に家の契約までたどり着いても、「銀行をどこにするか決められない」「壁紙をどれにするか決められない」「間取りを決められない」「何もかも決められない」と言い続けることになります。
何一つ自分では決められず、かと言って他人に決めてもらうのも不安。
住宅営業マンも設計士もインテリアコーディネーターも、必ず締め切りのある仕事をしているのも関わらず、何一つ進まないという光景はめずらしくありません。
失敗を恐れすぎて行動を避ける状況が頻繁にあるのは、回避性パーソナリティ障害という症状かもしれません。
3,000円のものは何も考えずに買ってしまうけれど、一生に一度の決断は一生できないのです。旅行に行ったり自動車を購入するのは絶対にできないのに、安い靴なら一度に5足買っても平気。新幹線に乗るのは怖くてできないけれど、コンビニATMに手数料を何度払っても平気。安くなるのは分かっているけど、格安SIMのスマホに替えるのは怖い。LINEなどのメッセージアプリは怖い、Amazonも怖い、Suicaも怖い。でもプラスチックのクレジットカードには慣れているので、それを使って行きなれたイオンで浪費するのは平気。
もう理屈ではないようなのです。
恒常性バイアスが強すぎ、新しいことは何一つできないけれど、かと言って倹約家でもありません。
配偶者との関係は冷めきっていて、二人で話し合って何かを実行したことがありません。
家を買おうとしても絶対に進まないので、最初からやめておくべきでしょう。
ファイナンシャルプランナーが告げていること
残念ながら、家を買わなきゃ良かったね・・・と言いたくなる状況の夫婦は長年多く見てきました。
原因は、夫婦の会話がないせいです。
当然のことながら、その多くは離婚に繋がっていきます。
会話が無いと、人生の一大事が発生した時に乗り越える能力に欠けるためです。
特に家を買うという人生の一大事において、夫婦はお互いの本質的な性格がはっきりと分かってしまいます。
強引なんだなとか、自分の意見を押し通したいんだなとか、
無責任だなとか、幼稚だなとか、論理的に考えられないんだなとか、いろいろ見えてしまうのです。
そのうえで冷静に毎日のように話し合いをして意思疎通をなければ、住宅購入は満足いくものにはなりません。喧嘩にもなるのは当然です。
ハウスメーカーとの話し合いが進んでいるのに、「家なんか欲しくない」と言い出して夫婦喧嘩になるのであれば、そもそも買うべきではないのだと思います。
家を買う時には、建物や土地のことだけではなく、家計の見直しも保険の検討も必要です。教育費や老後の計画も立てることになります。
スニーカーを買うようには簡単にいきません。
夫婦の会話が沢山必要なのです。
夫婦そのものの存続にも関わってきますが、会話がなければもう何も大きな決断はできないし、してはいけないのです。
何よりもまずはフラットな心で毎日の会話を心がけましょう。お互いの気持ちや目標を丁寧に伝える習慣をつけましょう。
成功する家づくりはまずはそこからです。
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