こんにちは。
住宅専門ファイナンシャルプランナーの長岡です。
今日のテーマは
クレジットカードに付帯の無料保険のからくり
です。
ある日届く「無料保険」の案内・・・
普段利用しているクレジットカード会社から、「無料保険の贈呈」などという案内の封書が届いたことはありませんか?
中を読んでみると、傷害保険やがん保険、生命保険などです。
これがなぜ無料なの?と思いますよね。
これに申し込んだら怖いことになるのかも?と考えてしまう人もいるでしょう。
しかも保険会社の名前はどれも有名な会社で詐欺ではなさそうです。
でもこのご時世、無料なんてむしろ怖い・・・
これ、いったい何でしょうか?
無料であることには間違いはない。ただしその保障内容は
当然ながら、これは決して詐欺ではありません。
無料であることに嘘はないのです。
ただしその保障内容は・・・無料なので仕方ありませんが、極めて保障内容が薄い保険です。
しかも保険期間は一年間だけで、そこから更新する場合は有料になるか、保険が終了すると書かれてあります。
書類に名前を書いて郵送する手間と比べると、保障内容が小さくてコスパが悪い印象です。
ただし、高齢者の中には1年間とはいえ無料なので加入する人もいるようです。
どういう仕組みで無料なの?
気になるのは、どういう仕組みで無料になっているのか、です。
薄い内容とはいえ、保険会社は事務作業に経費が掛かってるはずです。
無料期間に偶然、保険事故が起き、支払いを受ける人もいるでしょう。どうしてこれを無料で出来るのかという疑問が浮かびます。
実はこれはいくつかの目的があってやっていることなのです。
それを順番に説明していきます。
クレジットカード会社の会員サービスのため
クレジットカード会社の会員サービスを厚くすることで、解約を阻止することが出来ます。シンプルに会員サービス=会員としてカードを利用し続けて欲しいので、無料サービスを提供しているのです。
クレジットカード会社は保険会社から報酬を受け取っている
クレジットカード会社は、会員にDMを出すことによって保険会社から報酬を受け取っています。
自社のクレジットカード会員に対して、保険会社の情報提供をする見返りに報酬を受け取るのです。
クレジットカード会社から保険会社に直接個人情報は流れませんが、保険に申し込んだ人については申込書に記載の情報に限り、保険会社は個人情報を入手できるというメリットが存在します。(申し込みの段階で個人情報の利用目的が明記されているはずです)
いわば、クレジットカード会社は自分たちが持つ顧客情報を利用して手数料を稼ぐ仕組みです。
クレジットカード会社が直接個人情報を売るわけではないので違法ではありません。
保険会社は個人情報を入手できる
上記のしくみによって、保険会社は個人情報を合法的に入手できます。
保険会社に限らず、リテール(小売り)をする会社にとって、見込み客リストは非常に重要です。
リストに定期的に情報を流すことで一定の売り上げが見込めるため、小売り会社はリスト入手に必死になります。
メールアドレスの入力で情報が送られてくる仕組みを経験した人も多いでしょう。
あの目的はリスト作りです。
無料保険に加入することで自分がリストに入るのは間違いありません。
無料保険を提供している保険会社は、経営規模が比較的小さい会社です。大手と比べると契約者が少なく、マーケティング的には弱者といえます。
そこで効率よく個人情報を入手し、リストアップし、情報提供などを行うことで売上に繋げていきたいというもくろみがあります。
個人情報を悪用されることはない
もちろん保険会社ですから、個人情報を入手したからといって悪用されることはありません。
ただ、保険会社が売りたいサービス(保険など)の売り込み先のリストには乗るということは意識しておいてください。
しかしせいぜいDM(封書かメール)が届くくらいかとは思いますが、今後発明されるマーケティング手法を試すリストにはなるでしょう。
まとめ
クレジットカード会社の無料保険は、
- クレジットカード会社は手数料稼ぎと会員サービス
- 保険会社は個人情報リストの入手
- 私たちは無料で保障をゲット
という一応ウィンウィンの形をとっています。
保険を申し込む前に、個人情報の利用目的はじっくりと確認するようにしてください。
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