今日の話題は
3500万円の家を買うためには年収はいくら必要か
です。
2022年8月現在、建材価格の高騰を始め物価高の影響を受けて住宅価格がどんどん高くなっています。
地方都市であっても、土地込み3500万円という資金計画は決して「高すぎる」わけではないのが現状です。
弊社の相談会では、地方都市にも関わらず5000万円~6000万円という資金計画もよく見かけるようになりました。
3500万円はごく平均的な予算かと思います。
ではこの3500万円の物件を住宅ローンを使って買うためには、いくらの世帯年収が必要でしょうか。
銀行での審査を予測すると、おおよそ580万円の世帯年収が必要です。
ただし、夫婦ともに正社員として勤務していること、他に借り入れがないことが条件です。
世帯年収で580万円というのは、地方都市に住む会社員にとっては平均的な数字に見えます。
しかし、借りられる金額と返せる金額が全く違うのが住宅ローンの怖いところ。
年収580万円で3500万円の住宅ローンを返済することは可能なのでしょうか。
弊社で簡単にシミュレーションをしてみました。
前提となる条件は次のようなものです。
- 夫 32歳 年収 336万円 昇給あり 定年退職金1000万円
- 妻 29歳 年収 244万円 昇給あり 定年退職金500万円
- 子供二人 私立文系に進学 奨学金の利用は予定しない
- 65歳時にリフォーム費用として500万円。
- 住宅ローンは返済期間40年。金利は0.6%で変動しないものとする。
退職金があるなど、地方都市では割としっかりした会社員生活に見えます。
しかし結論から言うと、この家庭が住宅ローンを払うのは不可能です。
もし何とか返済できるとしたら、毎月の生活費を極限まで落とし、子供にはそれぞれ500万円ずつ奨学金を借りてもらい、今後の自動車は100万円の中古車を買って10年乗り続ける、という対策しかありません。
かなり夢のない未来です。
それでも65歳時の貯蓄は1000万円程度。
年金制度の変更があったら老後破綻を起こします。
誤解がないように言うと、夫婦ともに昇給と退職金がある前提です。65歳で退職する前の年の世帯年収は750万円としています。
地方在住の会社員世帯としては決して低所得ではありません。
でも実はこれが住宅購入の現実の姿なのです。
ここからどうやって家計を改善し、3500万円の住宅ローンを返済できるようにしていくのか?というと・・・
詳しくは弊社の相談会に参加していただきたいのですが、対策としては次のようなものが考えられます。
① 使用する建材の変更
② 携帯電話、各種保険などの固定費を極限まで安くする
③ 自動車の買い方を変える
④ オール電化住宅をやめる
⑤ 一定のルールに従って投資を続ける(ハイリスク不可)
実際にはそれぞれ細かいテクニックが必要ですが、実行することができれば家計を改善することが出来ます。
弊社で改善シミュレーションをしてみると、子供に奨学金を借りてもらわずに住宅ローンを完済できるようになりました。
ちなみに改善後の65歳時の貯蓄は2000万円です。
子供に借金を負わせずに、自分の貯蓄は1000万円も増えます。
このように、家を買う時に住宅専門のファイナンシャルプランナーに相談するだけで今後の家計が全く違ってきます。
逆に言うと、相談せずに勢いで買ってしまうと、老後破綻どころか数年で家を失い自己破産と向かってしまいます。
ぜひ、弊社に相談してくださいね。