本日のテーマは
ネットの情報との付き合い方
です。
住宅購入を検討するとき、最初の情報をどこから仕入れるでしょうか。
どんな住宅メーカーがあるのか、相場はいくらくらいなのか、そんなマンションがあるのか、住宅ローンはどのように借りるのか、金利はいくらか、などなどです。
多くはインターネットを覗くと思います。
・工務店のホームページ
・All Aboutのような総合情報サイト
・銀行のホームページ
などをはじめとして
・ブログ(施主、FP、工務店など)
・インスタグラム
などもあります。
権威性と信頼性の高い記事がある中で、残念ながら素人が書いたとしか思えない記事も数多くあります。
中には陰謀論じみな言説まで・・・
ネットに氾濫する情報を鵜呑みにする前に、一つ絶対的な事実を知っておくべきでしょう。
ネットに限らず、客観的な意見など存在しない
ということです。
このブログも例外ではありません。FP事務所の集客マーケティングの一環で書いています。
なるべく客観的な立場で発信しようと思っていますが、必ずしも常にそういうわけにはいきません。
客観性というのは本質的に成立しないものなのです。
何かしらの目的があって発信している以上、たとえ悪意がないとしてもバイアス(偏向)のかかった情報となってしまいます。
消費者としてはこの前提を理解しつつ、自分の責任で情報を取捨選択しなければなりません。
ネットの情報を鵜呑みにしてしまった人たちは、相談会でも多く見受けられます。
「変動金利は変動しない」
「太陽光発電をつけないなんて時代遅れ」
「気密断熱は数値〇〇以内でないと欠陥住宅」
「繰り上げ返済は不要。その代わりに暗号資産の投資をすべき」
「家はローコスト住宅でいい。その代わりに投資すべき」
「賃貸の方が得。家を買うのはバカ」
もちろん、それが事実だと思うのであれば事実でしょう。
しかし特定の言説を信じ込むがあまりに、独善的、排他的な考え方で住宅を購入すると、多くは失敗してしまいます。
それぞれの立場で発信される情報を、どう選択していくかが重要です。
情報を自己責任で選択するとき、大切なことがあります。
それは、自分の人生のストーリーにとって正解なのかどうか。
例えば、寿命が30年ほどしかない超ローコスト住宅でも、定年退職後に建てるのであれば十分でしょう。
親がガンで若くして亡くなっているので、住宅ローンは繰り上げ返済したくない(ガンと診断されると残債が0円になる団体信用生命保険に加入する)というのもその人の人生経験、人生観からくる意見です。
賃貸の方が住宅費の総額が少なくて済みますが、地方によっては高齢者が貸してもらえる賃貸物件が少ないこともあります。その場合は建てるしかないでしょう。
リタイアした後はその家を売却し暖かい土地に引っ越したいという希望があるのなら、資産性の高いマンションを購入するのが正解と言えます。
家を建てる時は、様々な人がアドバイスと称していろいろなことを言ってきます。
「その予算は高すぎる」とか
「もっと身の丈に合った家を建てなさい」とか
でも、そのアドバイスをする人は、あなたの人生のストーリーに耳を傾けたうえで発言しているのでしょうか。
決してそうではありません。
「自分は〇〇〇〇万円で購入した、だからそれより高いなんてありえない」
「家は安いほど返済が楽なので安心だ」
という、根拠は「自分がそう考えているから」でしかないのです。
インターネットも同じことです。
それがあなたのストーリーに当てはまるかというと、発信してる人はあなたのことなど知りません。
あなただけに向けたメッセージではないのです。
自分にとって何が正解かという視点を大切にしましょう。