家を買う時に読むブログ

住宅購入に役立つお金のことを解説

繰上げ返済と貯蓄の関係

 

住宅取得時のライフプラン相談会で、よくいただく質問が

 

「繰り上げ返済はどのように計画すればいいですか?」

 

というものです。

 

またこれにからんで、

「繰り上げ返済と資産運用、どちらが優先ですか?」

という質問もあります。

 

まず、繰り上げ返済についてざっくりと説明します。

 

繰り上げ返済とは、住宅ローンの返済期間の途中で、一部または全額全部をまとめて支払う返済方法です。

 

繰り上げ返済として支払った金額は、全額「元金」の返済に充てられます。元金が減りますので、その分の利息が節約できます。

また、繰り上げ返済をすると元金が減るので、返済期間が短出されるか毎月の返済額が軽減されます。

 

これが繰り上げ返済です。

 

簡単に数字で見てみます。

 

2000万円を借りて、10年後(120ヶ月後)に500万円を一部繰上げ返済します。

金利は1.9%で全期間固定、35年返済として計算すると・・・

 

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まず支払い回数は、131回(10年9カ月)短縮されます。

 

次に利息は約358万円節約されます。

 

この利息を節約できる効果を「投資」として考えると・・・

500万円を投資して、25年間で358万円の利息を得たという考え方も出来るので、運用は年2.86%という成果だったという意味にもなります。

 

よく「いい資産運用はないですか?」と質問を受けますが、この年2.86%以上の利回りが確実に得られるのであれば、手持ち資金での資産運用を35年目まで行えばいいと思います。

 

しかし確実というものは投資にはありません。投資よりも繰り上げ返済を先に考えるべきです。

 

繰上げ返済よりも資産運用!と主張するFPもいますが、資産運用のための金融商品を販売したいのがためのセールストークです。

 

特に毎月積み立てるタイプの金融商品は、毎月の家計の資金繰りを圧迫するので慎重に検討すべきです。(ライフプラン相談会では家計に余裕がある方以外は基本的に反対してます。)

 

投資の勧誘では年利7%で増えます!などと誤解を招くオーバートークも散見されますが、惑わされることがないように注意してください。それらは確実な成果を約束するものではありません。うまい儲け話に聞こえてしまった自分がいたら、やめておくのが賢明です。

 

まずは現金での貯蓄(普通預金)を優先しましょう。現金の貯蓄するとほとんど増えませんが、いざという時の流動性があります。繰り上げ返済にも、教育費にも、万が一の時の生活費にも、いつでも使える自由はいざという時に安全です。

 

話を繰り上げ返済に戻します。

 

繰上げ返済は、元金が多く、返済期間の残年数が長いほど効果があります。

また、金利が高くなるタイミングが最も効果を発揮します。

 

出来れば10年~13年後に、500万円程度の繰り上げ返済をするのを目標にしてはどうでしょうか。

 

繰上げ返済と貯蓄の関係をまとめると

 

①貯蓄は全て現金(普通預金)にする

 

②10年~13年後に繰り上げ返済を目標にする(その頃にかかる教育費次第)

 

投資信託やつみたてNISA、iDeCoキャッシュフローに余裕がない限り加入しない

 

ということになります。

 

ライフプラン相談会で、繰り上げ返済と貯蓄の関係を詳しくアドバイスしています。

 

www.xn--fp-t62co3ovvo2gibs7g.com

 

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